父の日は、父に感謝を表す日です。アメリカのドッド夫人が『母の日』に倣って、父親に感謝するために白いバラを贈ったのが始まりです。
1909年アメリカ、ワシントン州スポケーンのソノラ・スマート・ドッドが、男手ひとつで自分を育ててくれた父親を讃えて、教会の牧師にお願いして父の誕生月である6月に礼拝をしてもらったことがきっかけだと言われています。彼女が幼いころに南北戦争が勃発、父のウイリアムが召集され、彼女を含む子供6人は母親が育てることになりました。しかし母親は過労が原因でウイリアムの復員後まもなく亡くなってしまいました。以来男手ひとつで育てられたがウイリアムも子供が皆成人した後に亡くなってしまいました。
最初の父の日の祝典は、その翌年の1910年6月19日にスポケーンで行われました。当時すでに母の日が始まっていたため、彼女は父の日もあるべきだと考え、「母の日のように父に感謝する日を」と牧師協会へと懇願したのが始まりだそうです。
母の日の花がカーネーションなのに対し、父の日の花はバラです。ドッドが父の日に父親の墓前に白いバラを供えたからだとされています。1910年の最初の祝典の際には、YMCAの青年が父親を讃えるために、父が健在の者は赤いバラ、亡くなった者は白いバラを身に着けたと伝えられています。
アメリカでは1966年に6月の第3日曜日を父の日と定め、正式に国の記念日として制定されました。日本の「父の日」の由来はアメリカに倣いましたが、国によって記念日や休日にはたくさんの歴史的な背景があるようです。